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2013年6月13日木曜日

酔いどれ天使

黒澤明監督の「酔いどれ天使」を観ました。

  • 製作国:日本(1948年)
  • 監督:黒澤明
  • 脚本:植草圭之助、黒澤明
  • 出演:志村喬、三船敏郎
  • 上映時間:98分

【あらすじ(Wikipediaより)】

反骨漢だが一途な貧乏医師・真田(志村喬)は、闇市のやくざ・松永(三船敏郎)の鉄砲傷を手当てしたことがきっかけで、松永が結核に冒されているのを知り、その治療を必死に試みる。しかし若く血気盛んな松永は素直になれず威勢を張るばかり。更に、出獄して来た兄貴分の岡田(山本礼三郎)との、縄張りや情婦を巡る確執の中で急激に命を縮めていく。弱り果て追い詰められていく松永。吐血し真田の診療所に運び込まれ、一旦は養生を試みるが、結局は窮余の殴り込みを仕掛けた末、返り討ちで死ぬ。真田はそんな松永の死を、毒舌の裏で哀れみ悼む。闇市は松永などもとからいなかったように、賑わい活気づいている。真田は結核が治癒したとほほ笑む女学生(久我美子)に再会し、一縷の光を見出した気分で去る。
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やくざ相手にきっぱりと物を言う医者が同じ黒澤監督の赤ひげに重なりました。きっぱり物を言い過ぎてやくざから暴行を受けても変わらない態度は立派で医者の鑑だと思いました。なかなか医者の言うことを聞かない松永に対しても口ではそっけない事を言ったりするのですが心から心配していて、こういうお医者さんに今まで出会ったことないよな、と松永が少しうらやましくもありました。

以前「白痴」を観た時にも思ったのですが、女学生役の久我美子さんはやっぱりかわいいなぁと思いました。さわやかなかわいらしさがあって、今だったらきっとポカリスエットのCMがぴったりの清潔感です。

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2013年5月28日火曜日

用心棒

先週末に黒澤明監督の「用心棒」を観ました。

  • 製作国:日本(1961年)
  • 監督:黒澤明
  • 脚本:黒澤明、菊島隆三
  • 出演:三船敏郎、仲代達矢、志村喬
  • 上映時間:110分
【あらすじ】

江戸時代末期、一人の浪人(三船敏郎)が2つのやくざ勢力が対立する小さな宿場町を訪れる。浪人は自らを桑畑三十郎と名乗り、やくざ勢力をつぶし合いさせようとする。
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最近仲代達矢さんが出演されている映画を観る事が多いのですが、本当に素晴らしい俳優さんだな、とつくづく思います。今回観た「用心棒」では三船敏郎さんの敵役のやくざを演じているのですが、立ち居振る舞いにとても色気があるのです。

もうだいぶ前に一度観たことがある映画なのですが、やっぱり三船敏郎さん演ずる桑畑三十郎はすべてに無駄が無く、特にラストのセリフは何度観てもたまらなくかっこいいです!未だに先日観た「切腹」の津雲半四郎のまねが流行っている我が家ですが、この映画を観終わってからは出かける際などに桑畑三十郎のラストのシーンのセリフをまねする者が2名ほどおります。

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2013年5月27日月曜日

赤ひげ

黒澤明監督の「赤ひげ」を観ました。
山本周五郎の小説「赤ひげ診療譚」は何度も読んだのですが、映画をまだ観た事がありませんでした。

  • 製作国:日本(1965年)
  • 監督:黒澤明
  • 原作:山本周五郎
  • 出演:三船敏郎、加山雄三、山崎努
  • 上映時間:185分
【あらすじ】

長崎で蘭学を学んだ青年医師保本登(加山雄三)は、自分の知らない間に江戸の小石川養生所の赤ひげと呼ばれる医師、新出去定(三船敏郎)のもとで働くように決められていた。はじめは断固として赤ひげのもとで働くことを拒否し、小石川療養所から追い出されるよう仕向けていた。しかし、患者と接する赤ひげの真摯な態度に次第に心を開き、小石川療養所で働く人々と共に患者の治療にその情熱を傾けていくようになる。
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原作でもそうなのですが、私は佐八のエピソードが好きです。死を迎える前に自分の過去を長屋の人々に告白していく佐八とそれを見守る佐八を慕う長屋の人々。自らの手で最愛の妻を殺めてしまう事になった悲しい過去は心に重く響きました。

おとよ(二木てるみ)のエピソードは原作から離れた、映画のオリジナルです。虐げられた暮らしを長い間送っていたおとよが赤ひげにより小石川療養所へ引き取られ、徐々に心を開いていく様子に感動しました。おとよを看病してくれた保本を好きになりすぎて、保本のやさしさを踏みにじってしまったり、おとよの感情が細かく表現されていました。
特に2つのシーンが印象的でした。
ひとつは、娼家から連れてこられてきて保本が与えようとする薬を拒否。保本に代わり赤ひげがおとよに薬を与えるシーンです。薬のさじを払いのけるおとよ、「うむ」と低くうなりながらも忍耐強くおとよに薬を与えようとする赤ひげ。そして、ようやく赤ひげから薬を飲むおとよ。このシーンは、静かに赤ひげが保本に患者とどう接するべきなのかを身をもって教えているようでしたし、赤ひげから薬を飲んだおとよが治療を受け入れはじめたとても良いシーンだと思いました。
もうひとつは、娼家の女主人がおとよを迎えに来た時のシーンが好きです。着ていた着物を馬鹿にされたおとよは、保本からもらった着物を女主人に見せつけ、自分はこんなに療養所のみんなに良くしてもらってるんだ!と言います。あんなに心を閉ざしていたおとよがこんなに元気になり、自分の意思を伝えられるようになるなんて・・・とこういうエピソードに弱い私はおとよのおばあちゃん気分になりました。
また、長坊とおとよの「飴」を巡るやり取りにもうるうるしてしまいました。人と関わることのできなかったおとよが、他人に優しくしている姿は感動以外のなにものでもありません。虐げられた暮らしを送ってきたおとよが、他人に哀れみの心を持つのです。私がおとよなら決してこんな風にはなれない、おとよは何て慈悲深い少女なのでしょうか。

いくつかのエピソードを織り込みながら、ラストのシーンを迎えます。このラストのシーンでは保本と赤ひげの心の結びつきがよくよく伝わってきて、ああ、また良い映画を観たなととても温かい気持ちで観終えました。

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2013年5月11日土曜日

白痴

最近は黒澤明監督の映画を観ることが多いです。
昨日は1951年の映画「白痴」を観ました。原作は同名のドストエフスキーの小説です。

  • 製作国:日本(1951年)
  • 監督:黒澤明
  • 脚本:黒澤明、久板栄二郎
  • 出演:森雅之、原節子、三船敏郎、久我美子
  • 上映時間:166分
この映画のヒロイン、那須妙子役の原節子さんは小津安二郎監督作品で優しさ気品にあふれている役柄を演じている印象がとても強いです。しかし、この「白痴」では見慣れている原節子さんとは真逆の、心が傷ついているがゆえの悪女を演じています。あまり見慣れない原節子さんの演技とその迫力に驚いてしまいました。

「白痴」というタイトルですが、この言葉はこの映画では良い意味で使われていると感じました。私はドストエフスキーの原作は読んだ事はありません。この映画から感じたのは「白痴」=純粋・無垢ということです。病気で白痴になった亀田(森雅之さん)がその場にいると、遺産相続や結婚問題などでごたごたしている人々の心を丸くさせる存在です。もちろん多くの人は彼のことを馬鹿にしているのですが、その中でも彼の心の綺麗さを分かる人たちもいます。その内の女性二人、那須妙子と大野綾子(久我美子さん)が亀田を心から愛して奪い合い、亀田も二人の女性の中で揺れ動くというストーリーです。

この映画の中で私が好きなシーンは、赤間(三船敏郎さん)の家で赤間と赤間の年老いた母と亀田の3人がお茶菓子をつまみながらお茶をするほほえましい場面です。年老いたお母さんだからこそ余計に亀田の純粋さが分かるのだろう、と思いました。

映画の途中で説明の字幕が入る事が多く、これも映像で観てみたいなという気持ちはありましたが、どうも都合上カットしなければいけなかったようです。

綾子役の久我美子さんをこの映画ではじめてみたのですが、その美しさが際立っていました。他の作品も観てみたいな、と思いました。


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